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QMK 環境の構築
キーマップをビルドする前に、いくつかのソフトウェアをインストールしてビルド環境を構築する必要があります。 ファームウェアをコンパイルするキーボードの数に関わらず、この作業を一度だけ実行する必要があります。
1. 前提条件
始めるために必要なソフトウェアがいくつかあります。
- テキストエディタ
- プレーンテキストファイルを編集して保存できるプログラムが必要です。多くの OS に付属するデフォルトのエディタはプレーンテキストファイルを保存しないため、選択したエディタがプレーンテキストファイルを保存することを確認する必要があります。
- Toolbox (オプション)
- Windows と macOS で使える GUI を備えたプログラムで、カスタムキーボードのプログラミングとデバッグの両方ができます。
?> もし、Linux か Unix のコマンドを使ったことがない場合、こちらで基本的な概念や各種コマンドを学んでください。これらの教材で QMK を使うのに必要なことを学ぶことができます。
2. ビルド環境を準備する :id=set-up-your-environment
私たちは、QMK を可能な限り簡単に構築できるように努力しています。Linux か Unix 環境を用意するだけで、QMK に残りをインストールさせることができます。
** Windows **
QMK は、MSYS2、CLI、および必要な全ての依存関係のバンドルを保守しています。また、正しい環境で直接起動するための便利な QMK MSYS
ターミナルショートカットも提供しています。
前提条件
QMK MSYS をインストールする必要があります。最新リリースはここから入手できます。
または、MSYS2 を手動でインストールしたい場合、次のセクションでプロセスを説明します。
手動インストール
?> QMK MSYS
を使う場合、次のステップは無視してください。
前提条件
MSYS2 と Git と Python をインストールする必要があります。https://www.msys2.org のインストール手順に従ってください。
MSYS2 をインストールしたら、開いている MSYS の全ターミナル画面を閉じて、新しい MinGW 64-bit ターミナル画面を開きます。
!> 注意: MinGW 64-bit ターミナルは、インストールが完了した時に開く MSYS ターミナルと同じではありません。プロンプトには、「MSYS」ではなく、紫色のテキストで「MINGW64」と表示されます。違いについての詳細はこのページを参照してください。
それから、次のように実行します:
pacman --needed --noconfirm --disable-download-timeout -S git mingw-w64-x86_64-toolchain mingw-w64-x86_64-python3-pip
インストール
次のコマンドを実行して、QMK CLI をインストールします:
PYTHONUTF8=1 python3 -m pip install qmk
!> 訳注: 現在、日本語版 Windows 環境では、環境変数として PYTHONUTF8=1
を指定してインストールする必要があります。この環境変数を指定しない場合、システムのロケール設定が原因で一部の Python モジュールのインストールでエラーが発生します。この問題は該当モジュールのソースコードでは修正済みですが、配布モジュールはまだ修正されていません。
** macOS **
QMK は CLI と全ての必要な依存関係を自動的にインストールする Homebrew tap と formula を保守しています。
前提条件
Homebrew のインストールが必要です。https://brew.sh の手順に従ってください。
インストール
次のコマンドを実行して、QMK CLI をインストールします:
brew install qmk/qmk/qmk
** Linux/WSL **
?> WSL ユーザーへの注意: デフォルトでは、インストールプロセスは QMK リポジトリを WSL ホームディレクトリに clone しますが、手動で clone した場合、Windows ファイルシステムではなく、WSL インスタンス内にある(つまり /mnt
内にない)ことを確認してください。これは、現在アクセスが非常に遅いためです。
前提条件
Git と Python をインストールする必要があります。両方とも既にインストールされている可能性は高いですが、そうでない場合、次のコマンドのいずれかでそれらをインストールできます:
- Debian / Ubuntu / Devuan:
sudo apt install -y git python3-pip
- Fedora / Red Hat / CentOS:
sudo yum -y install git python3-pip
- Arch / Manjaro:
sudo pacman --needed --noconfirm -S git python-pip libffi
- Void:
sudo xbps-install -y git python3-pip
- Solus:
sudo eopkg -y install git python3
- Sabayon:
sudo equo install dev-vcs/git dev-python/pip
- Gentoo:
sudo emerge dev-vcs/git dev-python/pip
インストール
次のコマンドを実行して、QMK CLI をインストールします:
python3 -m pip install --user qmk
コミュニティパッケージ
これらのパッケージはコミュニティメンバーによって保守されているため、最新ではないか、完全には機能しない可能性があります。問題が発生した場合は、それぞれのメンテナに報告してください。
Arch ベースのディストリビューションでは、公式リポジトリから CLI をインストールできます(注意: 執筆時点では、このパッケージは一部の依存関係をオプションとしてマークしていますが、そうではありません):
sudo pacman -S qmk
AUR から qmk-git
パッケージを試すこともできます:
yay -S qmk-git
** FreeBSD **
インストール
次のコマンドを実行して、QMK CLI の FreeBSD パッケージをインストールします:
pkg install -g "py*-qmk"
注意: インストールの最後に表示された指示に従うことを忘れないでください(再度表示するには、pkg info -Dg "py*-qmk"
を使ってください)。
3. QMK の設定を行う :id=set-up-qmk
** Windows **
QMK のインストール後に、このコマンドで設定できます:
qmk setup
ほとんどの場合、全てのプロンプトに y
と答えます。
** macOS **
QMK のインストール後に、このコマンドで設定できます:
qmk setup
ほとんどの場合、全てのプロンプトに y
と答えます。
** Linux/WSL **
QMK のインストール後に、このコマンドで設定できます:
qmk setup
ほとんどの場合、全てのプロンプトに y
と答えます。
?>Debian、Ubuntu、それらの派生に関する注意:
次のようなエラーが表示される可能性があります: bash: qmk: command not found
.
これは Debian の Bash 4.4 リリースで導入されたバグで、$HOME/.local/bin
が PATH から削除されました。このバグは後に Debian や Ubuntu で修正されました。
残念なことに、Ubuntu はこのバグを再導入し、まだ修正していません。
幸い、修正は簡単です。これをあなたのユーザで実行します: echo 'PATH="$HOME/.local/bin:$PATH"' >> $HOME/.bashrc && source $HOME/.bashrc
** FreeBSD **
QMK のインストール後に、このコマンドで設定できます:
qmk setup
ほとんどの場合、全てのプロンプトに y
と答えます。
?> qmk ホームフォルダは、セットアップ時に qmk setup -H <path>
を使って指定し、cli 構成と変数 user.qmk_home
を使って変更できます。利用可能な全てのオプションについては、qmk setup --help
を実行します。
?> 既に GitHub の使い方を知っている場合、これらの手順に従うことをお勧めします。そして qmk setup <github_username>/qmk_firmware
を使って個人用の fork から clone します。この一文の意味が分からない場合、このメッセージは無視してかまいません。
4. ビルド環境の確認
これで QMK のビルド環境が用意できたので、キーボードのファームウェアをビルドできます。キーボードのデフォルトキーマップをビルドすることから始めます。次の形式のコマンドでビルドできるはずです:
qmk compile -kb <keyboard> -km default
例えば、Clueboard 66% のファームウェアをビルドする場合、次のようにします:
qmk compile -kb clueboard/66/rev3 -km default
大量の出力の最後に次のように出力されると完了です:
Linking: .build/clueboard_66_rev3_default.elf [OK]
Creating load file for flashing: .build/clueboard_66_rev3_default.hex [OK]
Copying clueboard_66_rev3_default.hex to qmk_firmware folder [OK]
Checking file size of clueboard_66_rev3_default.hex [OK]
* The firmware size is fine - 26356/28672 (2316 bytes free)
5. ビルド環境の設定(オプション)
ビルド環境を設定してデフォルトを設定することで、QMK での作業をあまり面倒くさくないようにすることができます。今からやりましょう!
QMK を初めて使うほとんどの人は、キーボードを1つしか持っていません。qmk config
コマンドでこのキーボードをデフォルトとして設定できます。例えば、デフォルトのキーボードを clueboard/66/rev4
に設定するには:
qmk config user.keyboard=clueboard/66/rev4
デフォルトキーマップ名を設定することもできます。ほとんどの人はここで GitHub ユーザ名を使いますが、そうすることをお勧めします。
qmk config user.keymap=<github_username>
この後、これらの引数をオフにして、次のようにキーボードをコンパイルできます:
qmk compile
キーマップの作成
これであなた専用のキーマップを作成する準備ができました!次は初めてのファームウェアの構築で専用のキーマップを作成します。